泣ける話 家族

遠足のお菓子

小学生の頃、母親が入院していた時期があった。
それが俺の遠足の時期のちょうど重なってしまい、
俺は一人ではおやつも買いに行けず、
戸棚にしまってあった食べかけのお茶菓子とかをリュックに詰め込んだ。
そして、夜遅くオヤジが帰宅。
「あれ・・・明日遠足なのか」と呟き、リュックの中を覗き、しばし無言。
もう遅かったので、俺はそのまま寝てしまった。

次日、リュックを開けて驚いた。
昨日詰めたおやつのラインナップがガラリと変わっている。
オマケのついたお菓子とか、小さなチョコレートとか・・・
オヤジ、俺が寝てからコンビニ行ったんだな。
俺、食べかけの茶菓子でも全然気にしてなかったんだけどさ。

あの時、オヤジがどんな気持ちでコンビニへ行ったかと思うと、
少し切なくなる。

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