感動する話 家族

母親の字

今アメリカに留学してるんだけど親から「救援物資」とかいって荷物が届いたんだよ。

好き勝手して留学してるんだし迷惑もかけたくないからそういうのいいからって言ってたんだけどなあって思いながら伝票を何気なくみたら、おれんちの住所に入ってる小文字の「r」が1カ所筆記体になってるんだよ。
お、すげーじゃん、筆記体とかかけるんだ、あ、姉が代わりに書いたのか、それにしても字が母親の字だなとかそのときはちょっとだけ疑問に思ったのよ。

んで次の日に段ボール捨てようと思って外に持って行ったら何かまたその伝票が目についた。
そのときにこの小文字の「r」俺の字に似てるなって思ったんだよ。

それに気づいて、ようやく俺はわかった。

母親は冷蔵庫に貼ってきた俺の家の住所を、そのまんま一字一句間違わずに書き写したんだと。
老眼鏡をかけて、あー住所ねはいはいなんて言いながら書いた読みにくい俺の字を、多分これが「r」だなんてことも知らずに、万が一にも間違わないように注意深くゆっくり写したんだ。

電話で母親に「筆記体かけるの?すげーじゃん」っていったら
「あたりまえじゃない。バカにしないでよ」って笑ってた。
結局伝票ははがして今も捨てられないでいる。
まあただのホームシックなんだろうなw

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