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言葉にする勇気

今就職活動中で実家に帰れないんだけど、うちのじいちゃんが突然倒れて入院した。

ばあちゃんは雪かきして転んで脚を骨折してそのまま病院暮らしだ。

雪かきくらい手伝いたかったけど、家が離れていることもあって、祖母もこれくらいの雪なら大丈夫と思ったんだろう。
もう5年も入院暮らししてる。

俺の家は転勤族で、中学三年生までは祖母の町からはずっと離れて生活してた。
小さい頃は分け隔て無く話せたんだけど、もの心ついてくるとなんとなく話すときは親しく話せなかった。
そんなこんなで、今は祖母、祖父は入院ということになった。

祖父は1年前くらいは元気で医者にも100歳まで生きるだろう、なんて言われてたんだけど、夏にバスを待っているときに突然倒れてそのまま検査ってことになった。
診断結果はガンだった。
かなり進行していて、余命もあと2年生きられるかどうかだとも言われた。

だから入院はしないでそのまま実家で静かに最後を迎えることにしてたんだけど、また病状が悪化して、入院生活を送ることになった。

脳にも転移して記憶が、あいまいになってきている。
俺は母親と弟と見舞いに行った。祖父の状態は良好で、血色もよかった母親が祖父に話しかけている。

母にとって祖父母は父方の両親なんだけど、よく看護をしてくれてる。
そんな母親を俺は誇りに思ってる。
母親がいつも祖父母に話しかけていて、俺は黙って見守っていることしかできなかった。

本当は大丈夫?とか、がんばって!と話しかけてあげたかった。
母親がてきぱきとなんでもこなしてしまうから俺の役目は余り無いのかもしれないとも少しではあるが、感じていたのかもしれない。
でもこの見舞いをしたら後、就職が落ち着くまでこの祖父母がいる町に帰って来れないかもしれない。
そう考えたら、とても不安とか焦燥とか寂しさとかが沸いてきて、泣きそうになった。何か話しかけてあげなきゃなと思って
「おじいちゃん、がんばってね」と声を掛けてあげて、おじいちゃんが微笑んでうなずいたときは、とても温かい気持ちになれた。

就職を早く決めて、はやく会いにいってあげたいと思うよ。
あとちゃんと言葉にしたいと思う。

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