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両親の仲

両親は、仲が悪いのだと思っていた。冷たく見えるぐらい素っ気なかったから。両親の兄弟姉妹などから、幼なじみで大恋愛だったとか、周りの反対を押しきって結婚したんだとか聞かされても、到底信じられなかった。母が子宮癌で手術を受けた。手術の終わる時刻を見計らって病院へ行くと、父が母のベッドの傍に座り、好きな歴史小説を読んでいた。麻酔から覚醒したのか、母が痛い痛いと呻きだ
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星の形のにんじん

俺の母親は、俺が2歳の時にがんで死んだそうだ。まだ物心つく前のことだから、当時はあまり寂しいなんていう感情もあまりわかなかった。この手の話でよくあるような、「母親がいない事を理由にいじめられる」なんて事も全然なくて、良い友達に恵まれて、それなりに充実した少年時代だったと思う。こんな風に片親なのに人並み以上に楽しく毎日を送れていたのは、やはり他ならぬ父の頑張りがあったからだと今も思う。
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金ピカの時計

大学が決まり一人暮らしの前日の日親父が時計をくれた。金ピカの趣味の悪そうな時計だった。「金に困ったら質に入れろ、多少金にはなるだろうから」そういってた。二年生のある日、ギャンブルにハマリ家賃が払えなくなった。途方にくれていた時。ハッと気がつき、親父の時計を質にもって行った。紛れもない偽者であることが判明した。すぐに親父電話した。俺「おい!偽者子供につかま
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下手くそな料理

小1の秋に母親が男作って家を出ていき、俺は親父の飯で育てられた。当時は親父の下手くそな料理が嫌でたまらず、また母親が突然いなくなった寂しさもあいまって俺は飯のたびに癇癪おこして大泣きしたりわめいたり、ひどい時には焦げた卵焼きを親父に向けて投げつけたりなんてこともあった。翌年、小2の春にあった遠足の弁当もやっぱり親父の手作り。俺は嫌でたまらず、一口も食べずに友達にちょっとずつわけてもらった
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親父の気持ち

家族でお出かけ中、4つ違いの妹(当時小学生)がビタン!と転倒、泣き叫ぶ妹を親父は抱き起こし、泣きやむまでおぶって歩いた。 厳しい親父だったし、俺はそんな事してもらった事はなかった。小坊だった俺はその場では文句も言えず、後で母親に「ずるい…」とか拗ねてみせた覚えがある。 それから十余年、俺が一九の時に親父が胃ガンになった。告知はしていなかったが親父は自分の病状に気づ
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サイズの小さな靴

1年ほど前、両親が死んだ。東京に出てきて数年、正月ぐらいしか帰ることの無かった俺は仕事を放り出して慌てて帰郷した。家に帰ると半狂乱で妹が抱きついてきた。事故で即死だったのが唯一の救いだったかもしれない。その後、警察に行って事故車両を見せてもらった時、一緒に渡された物があった。燃えて炭化してしまったに近い状態の財布と靴。女物の靴は大柄な母にしてはサイズが小さく少
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保護しているメール

俺は今高3なんだけど、10月26日に父親が死んだ。凄く尊敬できる素晴らしい父親だった。だから死んだ時は母親も妹も泣きじゃくってた。それから2ヶ月くらいたった最近は、まだ元の生活には戻れてないけど多少はみんな落ち着いてきてた。そして今日、俺はなんとなく父親が母親にどんなメールを送っていたのかと思って、少し悪いと思いつつも、タンスの引き出しにしまってあった、今年の8月ま
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とおしゃん

今日、息子が俺を「とおしゃん」と呼んだ。成長が遅れ気味かもしれないと言われていて、言葉も遅かったから、不覚にも息が出来なくなるくらい泣いた。嫁か息子か選べと言われた時、最後まで諦めずに運に賭けてみようと言った時、実は内心楽観的だった。医学は発達してるし。嫁の病気での致死率は何千人に一人だし。育たないかもと言われた息子は臨月まで何の問題もなく育った。それでも息子の誕
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ビール

ビールは横に冷やすとうまい、と父は言っていた。そんなわけはないと、と言っても聞かず、冷蔵庫に決まってビールを横にして冷やしていた。酒以外煙草もギャンブルやらない親父にとって、ビールに関してだけこだわりを持っていたのかもしれない。酒が飲めなかった俺は、一緒に飲むこともなかった。親父が死んだ時、なぜかそんなに悲しくなかった。あっけないな、とは思ったが、何か時間が寸断さ
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駄目な僕だ

11年前のはなしです。当時付き合っていた彼女が妊娠しました…僕は周囲の反対を押し切り、結婚し出産させた…なぜ、反対されたかというと、彼女には精神的に弱いところがあったからだ…僕は子供さえ生まれれば強くなると勝手におもいこんでいた。あまかった…若かった…出産後、やはり、彼女はおかしくなり、とても子育てどこではなく、一緒にいる僕までもが、おかしくなりそうだった…恥ずかしいこと